引きずり込まれる昭和の世界「つぐのひ 昭和からの呼び声」【感想・評価・レビュー】

PC

おばあちゃんの家で見えてしまった。もう帰れないよ・・・。

ど~も!ぷちなま(@Gamer’s Life)です。

今回遊んできた作品はImCyan(アイムシアン)さんの最新作「つぐのひ 昭和からの呼び声」。左に進んで行くだけの簡単な操作で恐怖を味わえる、ホラーゲームになります。

前作までの作品は全てプレイしてきたのですが、今回の作品は昭和の世界(かなり昔の!)がしっかりと作りこまれていて、怖さと世界観の両方が楽しめました。

相変わらず音と違和感、びっくり要素をバランスよく詰め込んでいる所がImCyan作品の魅力でしょう。

それでは、昭和の異世界に迷い込んでしまった少女の物語「つぐのひ 昭和からの呼び声」の面白さを、感想と共にレビューしていきますのでお付き合いください。

(※少なからずネタバレを含みますので、未プレイの方はご理解の上お進みください。)




かんたんなストーリー紹介!

主人公は母子家庭で育った1人の少女。

母親の出張でしばらくの間、田舎の祖母の家へ泊ることになった。

バスでたどり着いた町は昭和の雰囲気を残した古い町並み、もちろんおばあちゃんの家も古い。

都会の暮らしになれてしまった少女は、居心地の悪さを感じていた。

そして祖母の家で彼女の身に、少しずつ恐怖が忍び寄っていく・・・。

この作品の楽しみ所!

徐々にタイムスリップしていく昭和の世界

今回は田舎のおばあちゃんの家が舞台というだけあって、街並みも日を追うごとに非常にレトロな雰囲気を出していきます。

バス停からおばあちゃんの家までの道のりには、小さな商店や謎の祠、手押しポンプが付けられた井戸など、現代では見た事がない方も多いでしょう。

商店の店先に出されたガチャガチャやアイスの冷凍庫は、子供の頃に駄菓子屋を経験した方には非常に懐かしく感じる部分。

もちろんおばあちゃんの家も昭和感満載で、日本人形や黒電話、二層式の洗濯機に花柄の鍋など昭和の再現度が非常に高い!

しかし今回注目して欲しいのは、この昭和の匂いが残る町並みが日をまたぐごとに少しずつ変わっていく所でしょう。

初めは違和感のような変化しかないのですが2日目、3日目と進む度に古く、不気味な雰囲気へと変わっていきます。

そしてつぐのひを迎えた時には、もう戻れないほどの・・・。

当たり前のようにいる制服の不気味な少女

やっとたどり着いたおばあちゃんの家、ご飯の時間になって食卓に着くと、いつの間にか制服を着た少女がいました。

おばあちゃんはその女の子について紹介もしてくれない・・・。

しゃべることもなくじ~っと立っている姿は非常に不気味です。

もちろん「つぐのひ」に近づくにつれ、怖すぎる正体が明らかになっていきます。

一言もしゃべらなかった少女は日に日に主人公に近づき、意味深な一言を繰り返し語り掛けてきました。

私の事、見えてるんでしょ。」(今回はボイスあり!!!)

更なる暗い奥の世界に引きずり込もうとしているように語り掛け続ける少女は、目を見開いてこちらを見てきました。

暗い!怖い!不気味!の三拍子を備えた少女は、いったい何者なのでしょうか?あなたもぜひ考察していただきたい!




至る所で感じる違和感と変化!

不気味な雰囲気をプレイヤーに伝えてくるのは、登場してくる異世界の存在だけではありません。

主人公が母親に電話を掛けた時にすれ違う違和感、おばあさんとの会話とは違う見えている世界、「んっ?」と思わせてくる場面が不気味さを増長していきます。

トイレを洋式に変えたと言っている母親に対して、おばあさんの家には和式しかない・・・。

そんな思い違いレベルの些細な内容の違和感ですら、この作品の雰囲気づくりの手助けをしていました。

そして主人公の少女とおばあさんが最後に会ったのは、おじいさんのお葬式の時。

当たり前のように襖をあけて登場してくるおじいさん・・・。この意味がわかりますか?

次第に町並みは過去に遡っていき、祖母の家はこの世のものとは思えない変化をしていきます。

そして「つぐのひ」を迎えるころには、全く別の世界に迷い込んでしまっていますよ・・・。




この作品のここが残念・・・。

はっきり言って独特の世界観を表現し、短いプレイ時間で完結させる流れに不満点などありませんでした。

し・か・し・ゲーマーというものは非常にわがままなものです!

今回は一部ボイスが追加されているのは素晴らしいのですが、おばあちゃんの声があるともっと雰囲気出てたかもしれません。

あくまで一ファンの要望であり、感想なので、不満点として受け取らないでいただきたい。

今後の作品がどう進化していくか非常に期待が高まります!

まとめ・感想

世界観がしっかりと作りこまれ、昭和の時代を表現されていたImCyan(アイムシアン)さんの最新作「つぐのひ 昭和からの呼び声」は、様々な変化と違和感が怖さに変わる面白さでした。

前作の「つぐのひ~囁く玩具の家~」から一つの物語としての完成度が向上し、さらなる進化を遂げていると感じます。

昭和を知っている方には懐かしく、「つぐのひ」らしい怖さがしっかりと込められていました。

背景や音、キャラや小物まで作りこまれている所も非常に良い!

左に進むだけなので誰にでも楽しめ、短い時間でも完成度の高いホラーを体感できるところは非常に魅力的でしょう!

PCでもスマホでも遊べるので、少しでも気になった方は過去作を含めてぜひプレイしてみていただきたいと思います。

最後に「つぐのひ 昭和からの呼び声」DLリンクと、制作者のImCyan氏のTwitter・YouTubeのリンクを貼っておきますので、気になる方は覗いてみてください。(「つぐのひ 昭和からの呼び声」DLページ/Twitter/YouTube

※全ての「つぐのひ」シリーズをまとめた記事も合わせてどうぞ!

最恐のフリーゲーム「つぐのひ」ImCyan(アイムシアン)氏のシリーズ作品+αまとめ
つぐのひの恐怖!それは一つの世界では終わらない! 今回は独特の恐怖が込められたImCyan(アイムシアン)さんの作品、「つぐのひ」シリーズをまとめて紹介したいと思います。 短い作品ながら、しっかりとした世界観と恐怖が楽しめる所が非常に素晴ら...




タイトルとURLをコピーしました