嫌われたくない・・・。少女は殺し、作り出す。
ど~も!ぷちなま(@Gamer’s Life)です。
今回紹介していく作品は、独特の世界観とキャラクターが魅力のホラーゲーム「バーシェの帰路」。脳裏つづさんが制作されたフリーゲームになります。
可愛い少女と少し不気味な猫の不思議な物語。15分ほどでクリアできる短さながら、作者の意図がしっかり伝わってくる世界観は素晴らしかったです。
人間の心の理想と本音を狂気的に表現し、普遍的なストーリーは今の自分を客観的に見直すきっかけになるかもしれませんよ。
それでは嫌われたくない少女が○○を殺し続ける作品「バーシェの帰路」の面白さを、感想と共にレビューしていきますのでお付き合いください。
※少なからずネタバレを含みますので、未プレイの方はご理解の上お進みください。
かんたんなあらすじ紹介!
主人公の名前は「リシェル」。彼女は人形だ。誰に作られたのかも、いつから存在したのかわからない。いつから動けるようになったのかも・・・。
一緒にいる「バーシェ」は私の大切なお守り。彼がいないと人間と話すことが出来ない。だから人間の居る場所に行くときはいつも一緒に行く。
リシェルが部屋でサイコホラー小説を書いてると、上手く文章がまとまらないので気晴らしに外の空気を吸いに行く事にした。
部屋の中にいたバーシェに声をかけ、部屋を出るとそこは見慣れない景色。
2人は状況を把握するため、その不思議な世界を探索していく。
この作品の楽しみ所!
リーシェとバーシェの可愛さ
まずこの作品に興味を持った方がまず注目するのは、主人公のリシェルとバーシェは非常に可愛く魅力的なキャラクター。
腰まで伸びる長いピンクの髪、胸元の大きなリボン、とても可愛く笑う少女「リシェル」は人形として登場しています。
誰に作られたのかも、持ち主の事も何も覚えていない動ける人形。いつも笑顔で他人に優しく、愛されたい存在。あなたもリシェルに共感していくでしょう。
人形のような姿の「バーシェ」は不気味な中にも可愛さを持ったお守りという存在。
黒猫のようなルックスに、縫い付けられた口。とんがった耳とゼブラ模様のしっぽは悪魔の使いかと思ってしまう姿。
しかし、見た目とは裏腹にリシェルの心の支えであり、必ず必要な存在として登場してきます。
多くの事は謎に包まれていますが、エンディングの一つでその存在が語られます。非常に魅力的なキャラなので、その正体を考察していただきたい。
暗くて不気味な世界観
リシェルとバーシェがいる世界はどこか暗く、狭い空間の中でいろんな人間たちと出会っていきます。
2人の部屋の中は流れる音楽も相まって可愛らしさすら感じれますが、一歩外に出ると一気に雰囲気が変わりました。
通路以外は黒で覆われ、登場する人間はどこか恐怖を感じるほど異形の姿をしています。
そしてさらに進むと、まるで人間の心の闇を投影したかのような不思議な空間へと進んでしまいます。
笑顔の素敵なリシェルが不気味な世界を進む違和感・・・。実に面白い!
登場する人間の不気味な個性
バーシェの帰路で探索をしていると、目に飛び込んでくる色んな姿をした人間たち。
目の周りが黒く染まった少女や大きな一つ目の人間、さらには大きな口が顔の大半を占めている人間が登場してきました。
何が恐怖なのかというと、見た目が異形の姿なのに会話は非常に人間らしい所。
しかも、決して信用してはいけないタイプの人間の発言ばかり・・・。
人を疑いすぎる人間、良い人のふりをして騙そうとする人間、自分の意見を押し付けて悪意なく傷つけてくる人間など個性はさまざま。
この作品では一つ一つの会話がまるで自分に話しかけているかのような感覚にさせてくれるので、個性の強い人間たちん位も注目して遊んでいただきたいと思います。
まとめ
可愛い少女の心の葛藤を表現したアドベンチャーゲーム「バーシェの帰路」は、短くも意味深で深い内容が込められた作品でした。
リシェルの心の闇は誰もが一度は悩んだ内容でしょう。もしかしたら今悩みの真っ最中かも・・・。
中の人間との会話は素直に受け取ると良い人と感じてしまいますが、その裏の意図がしっかりと見えてくる所が凄いと感じました。
約15分~20分でエンディングまで辿り着ける内容ながら、ストーリー・キャラクター・世界観など、とても素晴らしい作品だったと思います。
ちなみに私は考察するのも大好きなのですが、途中まで「人形=ネットの中の自分・元となる本体=現実の自分・世界=ネットと現実の狭間」なんて考察をしてましたが見事大外れ・・・。
もっとシンプルで根本にあるものが語られていたんですね。
間違った考察なのですが、プレイしながらこんな楽しみ方があるというのを伝えたくて書いてみました。
最後に「バーシェの帰路」のDLリンクと、脳裏つづさんの公式サイト・Twitterへのリンクを張っておきますので、興味がある方は覗いてみてください。(「バーシェの帰路」DLページ/公式サイト/Twitter)