初代「零 zero」のストーリーを振り返る。残酷で悲しい物語!
こちらでは初代「零 zero」のストーリーを振り返っていきます。
ゲームの進行に合わせて各章の内容ごとにまとめていますので、プレイ済みの方は遊んだ時を思い出しながらストーリーを追ってみてください。
最終夜の儀式の日~エンディングまでをまとめた動画も最後に貼っておきますので、実際のムービーをご覧になりたい方は見てください。
最後にノーマルエンディング・ナイトメアエンディング・海外版「FATAL FRAME 零 SPECIAL EDITION」で追加されたエンディングもまとめていますので、そちらもご覧ください。
初代「零 zero」の登場人物をまとめた「登場人物・人物相関図まとめ」も要チェック!
序章・氷室邸
「いつのころからだっただろう。私たち兄妹がありありえないものを見るようになったのは・・・。」
1986年9月24日、深紅の兄「雛咲真冬」は、山中にある巨大な日本屋敷・氷室邸に辿り着いた。
作家で恩師の「高峰準星」が氷室家の古い儀式に興味を持ち、氷室邸に取材に訪れたまま行方不明になってしまった。
この場所は過去に狂った氷室家当主が、一族の全員を惨殺する忌まわしい事件が起きた場所・・・。
近年で起きた神隠しや、五肢を裂かれた変死事件もこの屋敷が関係していると囁かれていた。
霊を封じ込めることが出来るカメラ「射影機」を手に、真冬は氷室邸へと足を踏み入れる。
屋敷の中を進んでいくと、廊下で高峰らしき影が通り過ぎた。
高峰の影を追ってさらに屋敷の奥へと進むと、床に一冊のノートが・・・。
真冬が落ちていたそのノートを拾った瞬間、真冬の頭の中に映像が流れ込んでくる。
恩師・高峰準星、高峰の助手・平坂巴、雑誌の編集者・緒方浩二の姿と、彼らの後ろから迫っている不吉な影が・・・。
高峰たちが氷室邸に来たことを確信した真冬の背後から、不気味な足音が聞こえてきた。
禍々しい気配を感じた真冬は射影機を構えると、氷室邸をさまよう「縛られた男の霊」が現れ、襲い掛かってくる。
霊を封印することに成功した真冬が戻ろうとした時、背後の鏡から何者かが襲い掛かってきた。
第一夜・裂き縄
兄・真冬からの連絡が途絶えてから2週間。残されたメモを手掛かりに氷室邸へと辿り着いた深紅。
屋敷の中に足を踏み入れた深紅は、縄の廊下で兄が持っていたはずの射影機とノートを見つけた。
射影機に触れた瞬間、脳裏に入り込んできた映像は、屋敷で無数の霊が真冬に襲いかかる恐ろしい映像・・・。
真冬の身に何かが起きた事と感じた深紅は、さらに奥へと進んでいく。
囲炉裏のある部屋で兄らしき人影を見つけ、追いかけるが姿はなかった・・・。
屋敷を探し回る深紅の前に謎の少女の霊が現れ、深紅を助けるように隠されていた新たな道を指し示してくれた。少女の霊は敵ではないらしい。
さらに奥に進んだ深紅は、行方不明になった高峰一行が死装束をまとった女の霊「霧絵」の呪いによって殺されていた事を知ることになる・・・。
緒方は押入れの中で霧江に襲われて死亡、平坂は五股に縄の後が浮かび上がり霧絵の呪いによって殺されていた。
高峰は呪いを解く方法を突き止めるが、神社の前で息絶えていた。
高峰が残した手帳によると、五枚の「御神鏡のかけら」を集め、壊れた封印を元に戻す必要があるらしい。
深紅は鳴神神社で一枚目の「御神鏡のかけら」を手に入れるが、大きな鏡から霧絵がゆっくりと姿を現した。
「あなたにも同じ苦しみを・・・。」
霧絵が深紅の腕を掴んだ瞬間意識が遠のき、頭には恐ろしい映像が流れ込んできた。
両手、両足、首に縄が掛けられ、特殊なからくりでその縄を引っ張られる深紅の姿が・・・。
第二夜・鬼遊び
「鬼だぁ 新しい鬼だぁ」
子供たちが深紅を中心に手をつないで回り、かごめかごめを歌っていた。
目を覚ますと子供の影は走り去り、深紅の両手に縄の後が浮かび上がって消えた・・・。
和人形が並ぶ部屋で目を覚ました深紅の前には、一人の子供の霊が立っていた。
その子供の手には深紅が持っていた「御神鏡の欠片」が・・・。
「返して・・・。」と語りかけるも、その霊は屋敷の奥へと消えて行ってしまった。
部屋を見渡すと、そこには真冬のメモが残されていた。
どうやら霊の力により屋敷の一部が過去に戻り、その変化で時間のねじれが生まれているらしい。
真冬はこの変化が原因で深紅とは会う事は出来ないが、この屋敷の呪いの元凶を追っていた。
兄が無事な事を知った深紅は、「御神鏡のかけら」を取り戻すべく屋敷のさらに奥まで進んで行く。
中庭の廊下を進む深紅の背後から不気味な気配が・・・。
「いない~いない~」 何かを探すように現れた「目を隠された霊」が深紅に襲い掛かってきた。
射影機で撃退することが出来たが、音を頼りに鬼を探し回るその霊は、その後も屋敷を調べまわる深紅を執拗に追いかけてくる。
辿り着いた「鬼の口」という場所にある大きな扉、そこで真冬の残像が中に入っていくのが見えた。
しかし扉は固く閉ざされており。「目隠しの面」が扉を開けるための鍵になっているらしい。
さらに屋敷を調べていく中で、現れた子供の霊から御神鏡のかけらを取り返す事が出来た。
屋敷に残された日記の断片から、過去に民俗学者・宗方良蔵が妻と娘とを連れて氷室邸に引っ越し、住んでいた事を知る。
この地方の風習について調べていた宗方良蔵は、氷室家の存在や縄の巫女、御神鏡、禍刻、これら全ての伝承の鍵をにぎる儀式の核心について調べていく中で死んでしまったらしい。
「怒りの面」「喜びの面」「悲しみの面」「楽しみの面」を手に入れた深紅は、「面の間」で全ての面を柱に掛け、「目隠しの間」で「鬼の口」の扉の鍵となる「目隠しの面」を手に入れる。
「鬼の口」の扉を開こうとした深紅の周りに再び子供たちの霊が姿を現した。
背後から突然聞こえてくる子供の歌声・・・。「うしろのしょうめんだぁ~あ~れぇ~」
子供の気配が消え、深紅が振り返るとそこには「目を隠された霊」の姿が・・・。
なんとか射影機で封印する事ができたが、「禁忌の地下道」へと入った深紅の目に飛び込んできたのは宗方良蔵の変わり果てた姿。
彼の亡骸から「御神鏡のかけら」を拾い上げた瞬間、現れた霧江に襲われ意識を失う・・・。
第三夜・禍刻
「儀式は失敗だ」 意識を失った深紅の頭の中に流れ込んできた儀式の断片的な映像、鬼の面を被った男に切り殺される神官、屋敷で死んだ人々たち・・・。
深紅が目を覚ますとそこは「鬼の口」の入口。 そして深紅の両足に縄の跡が現れ、首の縄の跡がついてしまえば縄の呪いは完成してしまう。
残された時間はあとわずか・・・。
屋敷に残された記述からわかった氷室家が滅んだ原因は、裂き縄の儀式が失敗したことにより黄泉の門が閉じきれず、門から吹き出た瘴気が引き起こした禍刻と言う惨事だった。
残された時間が少ないことを悟った深紅は、再び「禁忌の地下道」を奥へと進むが瓦礫で道が塞がって進めない。
深紅が瓦礫の隙間から覗いてみると瓦礫の先には真冬の姿が! しかし声をかけても反応はなかった・・・。
真冬が向かった「縄殿」へ続く「月の井戸」という別の道があると知った深紅は、入口がある「月読堂」へ向かう。
「月の井戸」への入口はからくりにより閉じられており、開くには四人の神官の記と氷室家当主の証が必要だった。
屋敷に散らばる石碑に眠る四人の神官、大広間で待ち受ける氷室家当主を射影機で封印し、「記」と「証」を手に入れた深紅は「月の井戸」への道を開く。
月の井戸の中には手足の無い女の即身仏が祀られていた。傍らにある「御神鏡のかけら」を手にした瞬間井戸の底から霧江が現れた。
触れられてしまえは縄の呪いが完成してしまう・・・。
井戸の出口へ向かって急いで梯子を上っていく深紅、足を踏み外して捕まりそうになった瞬間着物の少女が現れ手を差し伸べてくれた。
「こっちこっち」
着物の少女の手に触れた瞬間、深紅の視界が暗くなった。
そして意識の中に飛び込んできた映像には、裂き縄の儀式を行われている霧江の姿が・・・。
最終夜・「キリエ」
深紅が目を覚ましたのは「琴の部屋」。 周りを見渡すと、目の前には着物の少女が立っていた。
少女に導かれて隠し通路を進んでいくと、そこには厳重な「座敷牢」が・・・。。
ここはかつて霧江が縄の巫女として選ばれた7歳の時から、縄で縛られて閉じこめられていた場所。
深紅はこの部屋の鳥居に縛られた着物の少女の姿を見て、あの少女が幼い頃の霧江だったと気付く。
座敷牢には霧江が想い人と過ごした日々が綴られた日記が何枚も残されていた。
純粋すぎる霧江の恋心と、姿を現さなくなった想い人への悲しみがそこには綴られていた・・・。
座敷牢の中で四枚目の「御神鏡のかけら」を手に入れ、この場を後にしようとした時、鏡から禍刻霊となった霧江が現れ襲い掛かってくる。
追ってくる霧江からなんとか逃げ延びた深紅は、再び「月の井戸」へと向かった。
「月の井戸」から「奈落橋」へと入り「黄泉の門」へと進んでいく中で、深紅は裂き縄の儀式当日の出来事に触れていく。
奈落橋で神官たちに連れられながらも、縄殿の直前で振り返り叫ぶ霧江・・・。
「もう一度…あの人に……」
しかしその願いは叶うことなく、霧江は縄殿で五肢を引き裂かれ、作られた裂き縄で氷室家当主と神官たちが「御縛りの儀式」を行っていく。
しかし未練を残した縄の巫女の犠牲によって作られた裂き縄は千切れ、黄泉の門から瘴気が噴き出した。
御神鏡は砕け散り、瘴気を浴びた人々は重傷、おかしくなった氷室家当主が次々と惨殺していった。
恐ろしすぎる儀式の日に起きた出来事に触れながら「黄泉の門」へと辿り着いた深紅の前に、突如兄の真冬が姿を現した。
深紅に手を伸ばす真冬の後ろから抱きしめるように霧江が現れ、身体の中に取り込んでしまう。
「これからはずっといっしょ……」
襲い来る霧江を射影機で必死に封印しようとしていた深紅だったが、あと一歩のところで射影機が粉々に・・・。
成すすべのなくなった深紅の元に現れた着物の少女が、壊れた射影機の中にあった最後の「御神鏡のかけら」を指差した。
五枚目の御神鏡のかけらを拾い、襲い来る霧江を交わして門の前の石碑に「御神鏡」をはめ込んだ瞬間、光が霧江を包み込んだ。
エンディング
御神鏡の力により瘴気が消え去り、目の前に真冬と怨霊となる前の霧江が姿を現した。
崩れ落ちる霧江の前に再び着物の少女が現れ、黄泉の門を指差してこう言った。
「自分の役目を思い出して…」
自分のなすべき事を思い出した霧江は門を閉じ、ちぎれた裂き縄を身体に巻き付け縄の巫女としての役目を果たす決意を決めた。たった一人で・・・。
「門は私が封じます。あなたたちははやく逃げて・・・。」
悲しい運命を受け入れた霧江に真冬は歩み寄る。
屋敷を調べる中で、霧江の思いを痛いほど感じ取っていたから・・・。
「ありがとう。 その思いだけで…もう……。」
激しい揺れで洞窟が崩壊しはじめ、脱出しようとする深紅に、真冬は霧江のそばに居る決意を伝えた。
「霧江に導かれている間、ずっと彼女の悲鳴が聞こえていたんだ。」 「助けて…と……。」
「縄の巫女として、門を封じる宿命…。 想う人と共に居たいという気持ち…。」
「その狭間で、彼女は引き裂かれていた。 それが禍刻を招いてしまった。」
「瘴気を浴びた彼女の霊は、自分と同じ苦しみを与えるだけの存在になっていた。」
「瘴気から解放された今、彼女は縄の巫女の役目を果たそうとしている。」
「彼女の魂は、未来永劫この門を封じなければならないんだ。たった一人で・・・。」
「途切れることのない苦しみ、その苦しみが少しでも軽くなるのなら、彼女の望みが少しでも叶えられれば・・・。」
「僕は、彼女のそばで少しでも力になりたいんだ・・・。深紅・・・。」
一人、氷室邸の前で目が覚めた深紅は、禍刻に捕らわれていた多くの魂たちが天に帰っていくの見ていた。
「深紅。 どうしてここに導かれたのか、今ならばわかる気がする。」
「僕はこの運命を受け入れようと思う……。 深紅、今まで…ありがとう…。」
そしてこの日以降、深紅は「ありえないもの」を見ることはなくなった……。
ナイトメアクリア後のエンディング
御神鏡の力によって瘴気が消え去り、かつての霧江の姿に戻った。
自分のなすべき事を思い出した霧江は門を閉じ、ちぎれた裂き縄を身体に巻き付け縄の巫女としての役目を果たす決意を決めた。たった一人で・・・。
悲しい運命を受け入れた霧江に真冬は歩み寄る。
屋敷を調べる中で、霧江の思いを痛いほど感じ取っていたから・・・。
「ありがとう。 その思いだけで、もう・・・。」
激しい揺れで洞窟は崩壊していく。真冬は深紅と共にこの屋敷を出る決意を決めた。
二人で屋敷から出て振り返ると、禍刻から解放された魂たちが天に帰っていくのを目にした。
真冬は霧江を一人、あの場所に残してきた事が心残りだった。
「彼女の魂は、未来永劫あの門を封じなければならない。 すべてを犠牲にして・・・。」
「この魂たちに安らぎが訪れても、彼女の魂が救われることはないんだ・・・。」
「永遠に・・・。」
そしてこの日以降、深紅と真冬は「ありえないもの」を見ることはなくなった・・・。
※最終夜・儀式の日~エンディング、ナイトメアエンディング動画
FATAL FRAME 零 SPECIAL EDITION・「追加エンディング」
FATAL FRAME -零 SPECIAL EDITION-
XBOXで発売された日本国外版「FATAL FRAME 零 SPECIAL EDITION」では、最高難易度「FATAL」が追加され、ハッピーエンドのエンディングが静止画で追加されていました。
深紅と真冬が氷室邸を脱出するナイトメアエンディングとほぼ同じですが、霧江の元に想い人が現れ、再会を果たすエンディングです。
御神鏡の光により瘴気が消え去り、かつての姿に戻った霧江は幼い頃の姿の着物の少女に促され、役目を全うするよう促される。
洞窟が崩壊を始める中、霧江は黄泉の門を閉じ、深紅と真冬は共に屋敷を脱出した。
地縛霊として氷室邸に捕らわれていた霧江の想い人が解放され、扉の前で座り込む霧江の元に現れる。
愛した想い人と再会することが出来た霧江の心は救われ、二人は抱きしめ合った。
屋敷を出た深紅と真冬は、禍刻から解放された魂たちが天に帰っていくのを目にした。