恐怖に支配された世界で世界で男が求めたもの・・・それは!
今回プレイした「デイズゴーン」は世界中で突如発生したパンデミックにより、変わり果ててしまった世界で生き抜く男の人間ドラマが込められた作品でした。
オープンワールドの世界をバイクで駆け回りながらフリーカーと呼ばれるゾンビのような敵、リッパーと呼ばれるカルト教団信者、野党などと戦いながら自分の生きる道を見つけていくTPS作品です。
海外のゾンビドラマの世界を自分が主人公になって体感したい人にオススメしたい作品です。
スピード感の味わえるバイク移動や、いきなり襲ってくる敵の恐ろしさがしっかりと伝わってきながらも、先の見えないストーリーに時間を忘れてプレイしていたと思います。
それでは良い点や悪い点などを含めた「デイズゴーン」の感想・レビューを書いていきたいと思いますのでお付き合いいただけたら幸いです。
簡単なあらすじ紹介!
突如起きたパンデミックにより人間社会が崩壊して2年後。世界はフリーカーと呼ばれる感染者が蔓延し人口は激減。生き残った人間は各地でキャンプを築き、寄り添って生きている。
主人公のディーコンは、パンデミックで最愛の妻・サラを亡くし自分の生きる意味を見失ってしまっていた。
それでも相棒のブーザーと旅を続け、様々なキャンプで仕事をしていく事で深まっていく人間関係だが、やはり自分の生きる意味見つけられずにいた・・・
それでも必死に旅を続けていく中で傷を負ったサラを乗せて墜落したヘリに同乗していたはずのオブライアンがNEROという機関でフリーカーの調査をしている現場に遭遇する。
サラと共に死んでいたはずのオブライアン・・・この出会いが物語を大きく変え、さらなる物語の引き金となっていく・・・
フリーカーだらけの絶望に満ちた世界で必死に生きている人たちの重厚な人間ドラマが描かれた物語。
主な登場人物紹介!
ディーコン・セントジョン
今作の主人公でMongrel Motorcycle Clubに所属するドリフターのバイク乗り。2年前のパンデミックで怪我をした最愛の妻・サラが乗ったヘリコプターの墜落を確認し、ヘリの残骸からサラの指輪を見つけたことで死亡を確認してしまった。
数多くの人間がキャンプで生活をしている中、どのキャンプも属さずブーザーと二人で賞金稼ぎや傭兵をやりながら自分の生き方を探して旅を続けている。
白人だが黒髪をしており、ヒゲを生やして帽子をかぶっている。そして胸や首、腕にはタトゥーを入れており、最愛の妻サラのタトゥーも右手首に彫られている。
サラ・ウィテカー
ディーコンの妻で植物の研究をしている研究者。ブーザーが見守る中、小さな教会でディコント結婚式を挙げて幸せな日々を送っていたが2年前のパンデミックで腹部を怪我してしまう。
治療のため救助ヘリに乗り込んだが定員オーバーのために一人しか乗れず、そこでディーコンとブーザーとは別れてしまった。
その後、サラが乗ったヘリは墜落して残骸として発見される・・・。
ウイリアム・ブーザー・グレイ
ディーコンと共にMongrel Motorcycle Clubに所属しているバイカー。パンデミックが起きたときもディーコンたちとともに行動をしており、世界が変わってしまってからも共にバイクで旅を続けている。
物語の途中でリッパーと呼ばれるカルト教団の信者に襲われて重傷を負い、生死をさまようことに・・・。
サラとディーコンの結婚式に参加した唯一の人物で外観はスキンヘッドにタトゥーを入れていて大柄な体格をしている。時に強い言葉を使い高圧的な態度をとる事もあるが、仲間思いで犬好きな優しい一面を持っている。
オブライアン
国家緊急事態対応機構で国家警察や軍に変わってフリーカーの調査を行っている謎の集団NEROに所属している謎の人物。
白色の無菌スーツで全身を覆ったまま行動しており、様々な現場にヘリで降りたってフリーカーの生態や習性を調査している。
怪我をしたサラが乗ったヘリに同乗し、ディーコン達と別れた後のサラを知っている唯一の人物だが、墜落したはずのヘリに乗っていながら生きている事に疑問を抱き、サラの手掛かりを見つける為にディーコンと協力関係を築く
魅力的なストーリー!
今作の「デイズゴーン」はまるで海外ドラマの世界を実際に体感しているような気にさせてくれるストーリーで、変わり果ててしまった世界を生き抜いていく人間の強さが描かれた作品になっていました。
人間社会が崩壊した後も生き残った人間は、キャンプを作り協力関係を築きながら暮らしている人もいれば、驚異を崇拝するカルトな教団にのめりこんだ人、野党になり奪うことを選んだ人など様々な人間たちが登場してきます。
そんな世界では多くのフリーカーと呼ばれる感染者が至る所に存在し、いきなり襲ってくるので気の抜けない緊張感と恐怖感をプレイヤーに与えてくれます。
その中でも相棒のブーザーやNEROのオブライアン、キャンプで必死に生きている人達が、絶望の状況から希望を見つけ出そうと頑張る姿がストーリーの中にしっかりと詰め込まれていました。
プレイヤーは極限の環境で人間の強さや弱さ、優しさや猟奇性が詰め込まれた世界を体感することになります。
トラウマを抱えながらも、時には仲間を助けるために傷つき、必死に戦いながら一筋の可能性を信じて生きている男のストーリーを楽しめる作品です。
今作の楽しみポイント!
フリーカーと呼ばれるゾンビの恐怖
今作で登場するフリーカーという存在は、パンデミックで流行した疫病に感染して自我を失っており、彷徨いながら人間や動物などの生き物に襲い掛かり喰らうというゾンビのような存在です。
さらに突然変異したフリーカーで強靭な肉体を持つブレーカー、奇声を発する事で周囲のフリーカーを呼び寄せるスクリーマー、さらには子供のフリーカーや動物の感染体などもプレイヤーに襲い掛かってきます。
フリーカーはいたるところに巣を作っているのでこれを駆除しなければいつまでも安全な場所を確保することが出来ません。
そして何より恐ろしいのが、各地に存在する巨大な巣に集まるフリーカーの大群・・・。数の暴力とは恐ろしいもので、初めて遭遇したときは恐怖感と絶望感を味わえること間違いなしです。
他にも変異種や自然の動物なども存在しており、走る・叫ぶ・集団で襲い掛かってくるフリーカー達を殲滅する快感をぜひ味わっていただきたいです。
イカれた人間も本当に怖い
今作の主な敵となるフリーカー以外にも、感染していない人間が敵として襲い掛かってくることがあります。
野党として人間を襲って奪うことで生きていく人間と、リッパーと呼ばれるカルト集団が存在していました。
リッパーとはフリーカーを崇拝し、その存在に近づくために体を切り刻んでいる集団で、捕まえた人間を切り刻み、拷問、洗脳のような方法で信者を増やしています。
物語が進むにつれてディーコンとリッパーの関係が明らかになり、執拗に襲い掛かってくるのでその理由や因縁については作中で楽しんでいただきたいと思います。
ある意味ゾンビよりも恐ろしい狂った人間の形をぜひ見ていただきたいものです・・・。
作りこまれているグラフィックとサウンド
今作ではオープンワールドの世界を冒険することになるのですが、発達した文明が荒廃し、自然が力強く存在し続ける世界はとても美しく作り上げられています。
そんな世界をスピード感あふれるバイクで探索する楽しさは他では味わえない爽快さがありました。
そしてランダムで天候が変わる為、突然の雨で音が消されたり、雪に覆われた場所では天候が雪に変わると積もって地形が変わっていくなど細かいところまで作りこまれています。
荒廃した文明の遺跡とそれを飲み込んでいく自然の植物の力強さが調和した世界はとても美しく、地球の生命の素晴らしさを再確認させられました。
そして敵が表れると不安を煽るような音楽が流れ出し、美しい大自然の森だった場所が薄暗い森へと変化したように感じてしまいます。
同じ場所でも音楽の変化で美しく感じたり、恐ろしく感じたりする事が出来るほど作りこまれたグラフィックとサウンドをぜひ体感していただきたいと思います。
共に成長していく主人公とバイク!
物語を進めていく中で主人公であるディーコンが成長していくと共に、ディーコンが乗るバイクもカスタム出来るようになっています。
レベルを上げることで探索や戦闘を有利に行えるスキルを手に入れていくディーコンとは違い、バイクはキャンプでパーツを購入してカスタムする事によって性能が上げることが出来ます。
しかし希少なパーツを売ってもらうためにはそのキャンプの人たちとの信頼関係が必要で、各キャンプ頼まれた仕事をするなどして信頼感を上げていかないと良いパーツを取り付けることが出来ません。
サブクエストをクリアし、キャンプの人間と信頼関係を築いて手に入れたパーツでバイクをカスタム出来たときは自身がレベルアップしたかのように嬉しいです。
さらにパーツの形や色も変えることが出来て、ガソリンタンクのペイントも選ぶことが出来るのでカスタムしながら旅を続けていく事で相棒と呼びたくなるほど愛着がわきました。
オープンワールドの広いマップは、バイクに乗ることでファストトラベルで瞬時に移動することが出来るので移動のストレスはほぼありません。
しかしファストトラベルには移動距離分のガソリンを消費してしまう為、残り残量で行ける距離と行けない距離が出てくるので序盤は常にガソリンを探し回る場面も出てきます。
野党やリッパーなどもバイクに乗っているのですが、奪ったとしても自分のバイクしかカスタムできず、奪ったバイクはカスタムもファストトラベルも出来ません。
そしてバイクには耐久値があり、ぶつかったりコケたりしていると耐久値が下がって自走不可能になってしまします。
もちろん破損した部分はスクラップを使って修理出来るので、修理しながら共に長い旅を続けていくたびに自分のバイクが好きになっていきました。
この手間やリアルさがバイク好きにはたまらない要素だと思っています。現実では体感できない世界を愛車とともに冒険する感覚をぜひ自身で体感してください。
今作の残念ポイント!
アイテムコマンドが使いにくい
旅の最中で素材を集めて回復アイテムや弾丸、トラップなどを作り出していく事が旅を続けていく上で重要なポイントとなっています。
もちろん戦闘中でも弾切れの時やダメージを受けて回復をするために作る必要があるのですが、操作方法に一癖あってスムーズに行うことは難しいと感じました。
特に爆弾やトラップ、回復アイテムなどが細かく分けられていて、目的のアイテムを使用するためには少し慣れが必要です。
しかし選択画面を出している間はスローモーションになっているので慌てる必要はありません。
大群などを相手しているときにこの使いにくさが、少なからずストレスになってしまったので非情に残念でした・・・
バグが多い
今作の「デイズゴーン」には本当にバグが多く、中には進行不可能になってしまうバグも多いのでイラっとして場面も多くありました。
進行不能バグには移動中に地面を通り抜けたり変な場所にハマってしまうなど、データをロードし直さなければ改善されないバグがあります。
他にも動かないはずのものが動いたり透明化してしまう。フリーカーが消えたり跳んだり埋まったりする。など、クリアまでに必ず一つはバグに遭遇してしまうほど多いです。
中でも一番ストレスだったのが、大群フリーカーと戦っている最中にあと数匹という場面でで倒せない状況になったり、消えたりして達成できなくなってしまう事があったのでこれだけはかなりイラっとしてしまいました。
そして中には笑えたり面白いと思うようなバグも多いので、バグを欠点とばかり考えずに楽しんでいただきたい部分でもあります。
敵が飛ぶバグや不思議な行動をするバグに出会えたら笑ってしまうこと間違いなしなので、どのバグに出会えるのか実際にプレイして確認してみてください。
まとめ・評価
今作の「デイズゴーン」はオープンワールドの世界をバイクで自由に探索しながらも、常にフリーカーに襲われる恐怖感を味わう事が出来たので正直かなり楽しめた作品です。
ゾンビゲーやTPS作品が好きな方はかなり楽しめるクオリティになっていたのではないでしょうか?
ストーリーは基本一本筋なので本編から話が大きくブレることもなく、サブクエストが充実しているのでボリューム的にもかなり満足させてくれる作品です。
人間臭さや不器用さも込められていた作品なので、続きが気になってヤメ時を忘れてしまう場面も多かったです。
何より大群殲滅クエストなどもあるので200体を超えるフリーカー達を蹂躙するのがとても快感で、殲滅した後に出来るフリーカーの死体の山は満足のいく達成感を与えてくれました。
バグの多さやアイテムの使いにくさなどの欠点はありますが、ゲームという形をした人間ドラマの映像作品だと感じています。
ゲームが好きな人は一つの映画を見る感覚でプレイしてみてはいかがでしょうか?
クリアからトロコンまでプレイした感想として、個人的には登場人物の強さやカッコよさ、優しさや恐ろしさがしっかり詰め込まれていた満足度の高い作品でした。
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