手に入れるのは未来か?それとも破滅か?「シャドウ オブ トゥームレイダー」【感想・評価・レビュー】

PC

始まってしまった世界の終わり!ララの望む未来とは・・・

今作でリブート三部作の完結を迎える「シャドウ・オブ・トゥームレイダー」のPS4版をクリアしてきました。

良くも悪くも前作から大きな変更点はないですが、様々な要素が追加されていて満足の内容でした。

今作でララ・クロフトの物語に一区切りつくことになるのですが、幼少期のララの物語や亡き父親との思い出に触れた物語で、よりこのシリーズ作品への好感と理解が高まる作品になってます。

今回の主な舞台はマヤの古代遺跡。過去の作品から一回り成長したララが終末の予言から世界を救う壮大な物語になっています。

岩場や水中などで様々な追加アクションが加わったことで自由度と緊張感が増した上に、戦闘でも地形を使ったステルス要素が増えたことで戦略的な戦い方が出来るようになりました。

この作品で主人公ララの人間味とトゥームレイダーとして覚醒していくまでが明らかになっていきます。

探索重視のストーリーとステルス性の高い戦闘を楽しめる作品になっていますのでぜひ遊んでいただきたいです。

どんな作品か、まずはトレーラーを見ていただきたい。




今作のストーリー

前作「ライズオブトゥームレイダー」で謎の組織トリニティや不死の軍団との冒険を終え、ロンドンに戻っていたララとジョナ。

今回、ララたちはメキシコのコスメルでマヤ遺跡の調査に向かい、その最深部の遺跡から得た情報でその答えがペルーにあると考えた。

しかし、マヤの遺跡にはトリニティのドミンゲス博士が遺跡の発掘チームを作り、そのリーダーとして調査を行っていた。

それを知ったララたちはその遺跡を探索し、その遺跡の中で一つの壁画を見つけた。

描かれていたのはマヤの神話、イシュチェルの銀の箱、この箱が創造と破壊の神ククルカンを召喚すると・・・さらに天変地異の内容が描かれていた。

ララはそこで銀の箱が隠された都にあることを知り、さらに儀式用の短剣「イシュチェルの心臓」を見つけた。

そのナイフに刻まれていた文字は「イシュチェルの心臓の鍵で浄罪が始まる。」

浄罪とは破壊と創造の神「ククルカン」を誕生させるための天変地異、現世は大災害により破壊され、ナイフと対になる「銀の箱」を手にしたものがこの世界を作り替えることが出来る。

トリニティに渡すのは危険だと考えたララがその短剣を台座から外して逃げるが、ドミンゲス博士に捕まり短剣を奪われてしまう。

さらにララが短剣を外したことで浄罪が始まってしまい、街は津波に飲み込まれ、多くの住民が犠牲になった。

マヤ暦に記された滅びの予言が起こりうるものであると確信を持ったララはジョナと共に南米のペルーへと向かう。

マヤの滅びの予言とは?トリニティとの決着は?最終章の今作ですべてが明らかになっていく。

主な登場人物の紹介

ララ・クロフト

三部作を通して数々の危機を乗り越えてきた考古学者の主人公。シリーズ作品の中でトゥームレイダーとしての進化を遂げており、今作ではマヤの滅びの予言から世界を救うために奔走する。

今作では自分の判断ミスから多くの人に被害をもたらすが、そんな状況でも自分の考えを押し通そうとする一面も見られる。

ジョナ・マイアヴァ

ララと共に数々の危険を共にしてきた仲間で、出会った時はララの事を「小鳥さん」と呼んで笑わせていたが今では常にララを支えるよき理解者としてそばにいる。

三部作全てに登場しており、物語の中ではその優しい性格がしっかりと伝わってくる。

女王ウラヌトゥ

パイティティの正統な女王。パイティティが滅亡寸前になるほどの大飢饉がきっかけで、ククルカン教団に権力の座を奪われた。

ウヌラトゥとその下に集う反逆者たちは、パイティティの街を取り戻し、古くから続く血統を取り戻すために戦っている。イシュチェルの銀の箱の儀式を執り行い、新たな時代の為に太陽をよみがえらせることが一族の務めであり、自分の使命だと思っている。

ペドロ・ドミンゲス博士

考古学者にして植民地以前のマヤ史の専門家。ララの父が生前最後に訪れた場所の一つであるコスメルで発掘調査を行ってる。

女王ウラヌトゥの夫サイリの兄弟で、トリニティから得た食糧で人々を助けたことから支配者の座に付き、街の人の信頼を得ている。

その正体はトリニティの高等評議会のリーダーであった。

ヤークシル 真紅の炎

ヤーシクルたちを従える真紅の炎と呼ばれる女神官。チャク・チェルの鍵とイシュ・チェルの銀の箱を作った存在の末えい。聖なるヘビの都市を侵そうとする者がいれば守護者としてそれを退ける。銀の箱の儀式の成就を使命としている

前作から追加された要素

極限に迫ったロープアクション

トゥームレイダーシリーズは大自然の断崖絶壁や滝、洞窟や沼など様々な地形を乗り越えて進んでいくアクションアドベンチャーなのですが、今作からはラぺリングで崖にロープを取り付けることで高い所からロープを伝って降りることアクションが追加されました。

応用としてロープを伸ばした状態でスイングしたり、壁を走ることによってより遠くの目標へと着地できるようになっています。

この追加要素が更なる自由度とスリル感を体感させてくれるようなりました。

さらに物語を進めていく中で「オーバーハング用登山具」を入手する事で崖から垂直になった場所でも移動できるようになります。

もちろん操作をミスったりすると落下してしまい、鮮明なグラフィックで高所の迫力がかなりのスリル感をに繋がり、その緊張感が作品の没入感を高める要因に感じられました。

この緊張感と爽快さは実際にプレイする事ではっきりと感じられる魅力なのでぜひ体感してほしい要点だと思います。

出口の見えない水中を移動する恐怖

前作でも泳いで移動するアクションはあったのですが、今回は水中を泳いで探索や移動をする際に敵となる存在が追加されています。

陸地と同じように草の陰に隠れながら見つからないように移動をしなければならなくなりました。

出口の見えない水中洞窟に潜って進んでいると、時間が経つにつれて呼吸が苦しくなり、それに連動してコントローラーが振動する為に焦りを生み出します。

所々にエアーポケットと呼ばれる息継ぎポイントがあるのですが、見つからないときの徐々に死に近づいていく感覚が恐怖心を掻き立てていきます。

しかもピラニアやウツボなど危険な水中生物が至る所に存在しているので、進みたいけど進めない・・・でも息が・・・なんて場面も多くありました。

しかし水中のグラフィックはとても素晴らしく、とても神秘的なのでその目で確認していただきたいと思います。

さらにステルス性の増した戦闘

前作でもステルス性は高く、どれだけ見つからずに敵を減らすかという事を考えながら戦闘パートを行っていたのですが、今作からはさらにカモフラージュ要素が追加されて敵に見つかりにくい場所に隠れることも出来るようになりました。

過去作よりも難しく感じる本作ですが、この要素の追加によって更なる戦略性の高い戦闘を行うことが出来るようになり、上手くいけば敵に見つかることなく全滅させることも出来るようになっています。

ゴリ押しの銃撃戦も楽しいのですが、今作から追加された要素を使って攻略していくのも一つの楽しみ方なので好きな殲滅スタイルを選んで倒していただきたいです。

今作の楽しみどころ

圧倒的なグラフィックと世界観

今作ではアマゾンの大自然と古代遺跡の探索で様々なマップを冒険することになるのですが、光と影の使い方がとても上手く、壮大な大自然の美しさと恐ろしさを感じさせられる仕上がりになっています。

メキシコの街やペルーの町もとても細かいところまで作られていて実際にそのような場所が存在しているかのように感じてしまうほどです。

前作よりもムービーと操作パートのグラフィックの境目もわからないレベルまで作られている上に画面に余計な表示がないので全てが繋がって物語が進んでいきます。

様々な場面でララが着るコスチュームもとても美しく、その細かさが際立っていて目を奪われるシーンもありました。

緊張感を持つ戦闘と先に進むための謎解き

正直前作と大きく変わる内容ではないのですが、トゥームレイダーと言えばこの戦闘と謎解きのバランスの良さが楽しむための大きなポイントになっています。

様々なギミックが仕込まれた謎解きメインの探索と遺跡に行く道のりで遭遇するトリニティとの戦闘は一つの物語として繋がっており、常に気の抜けない展開が待っています。

9つ用意されたチャレンジトゥームも突破しがいのある内容と手に入れることが出来るスキルがある為、見逃すことのできない内容になっています。

一つ一つの難関をクリアしていく事で冒険の楽しさを感じさせてくれる作品になっていますので、今作でもそのクオリティを楽しんでほしいと思います。

成長しているララ・クロフト

今作では最終章としてララの幼少期の思い出にも触れながら家族の思い出とも振り返ってストーリーが進んでいきます。

幼いながらもおてんばだった少女が真のトゥームレイダーになるまでを描いた作品になっていますので、リブートされてからのララ・クロフトの人生がわかる作品に仕上がっています。

第一弾から少しずつ大人びていく彼女のグラフィックもとても丁寧に作られていて過去作が好きな人ならとても魅力的な進化です。

ララは常に正しい選択をするわけではなく、様々な失敗の選択も行ってしまうとても人間らしい一面を見せてくれます。さらに甲斐裕子さんの声がその彼女の強さや弱さを十分に表現させてくれています。

まとめ

リブート三部作の最終章として、ララと言う女性の大きな成長と辿ってきた道がはっきりとわかる作品になっていました。

アクションゲームとしては前作から追加要素はありますが、良くも悪くも前作から大きな変化がなく、私的には三部作が別々の作品ではなくシリーズを通して一つの作品だと感じています。

今作のタイトルにもついている「シャドウ=影」は父の死やトリニティが生み出した痛みと苦しみであり、ララの良い部分も悪い部分もすべてが詰まった作品です。

前作までは過去の作品をプレイしていなくてもしっかり楽しめると思いますが、今作はララと言う人物の様々な要素が見られる作品なので、過去作をクリアしてきた人にこそオススメしたい作品になります。

過去作を未プレイの方でもゲームとしてはとても高い完成度を持っているので、アクションゲームとしての楽しみ方は十分堪能できると思います。

リブート作品の三部作がこの作品で完結してしまったので、次回作に大きな期待を持ちながら待っていたいと思います。



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さらに楽しむためのDLC紹介

記事の中で何度も語っていますが、トゥームレイダーシリーズは物理演算に基づいた様々なギミックがとても良くできていて毎回感心する出来だと思っています。

今回全7作のDLCが配信予定ですが有料DLCの為、トゥームレイダーの世界をもっと楽しみたい人にオススメしたいです。

正直第3弾からはかなりやりごたえのある内容になっていたのでかなり楽しめる作品だったと思います。

全てをプレイしたい方にはシーズンパスを購入する事ですべてを遊ぶことができて、チャレンジトゥーム、コスチューム、武器、スキルのうち各1点はシーズンパス限定アイテムになっていますので個別で購入するよりもかなりお得な内容になってます。

第一弾DLC「The Forge」

DLC 第1 弾「THE FORGEではアビーの祖母が残した地図をもとにララとアビーの二人で地に落ちた神々の「鍛冶場」と呼ばれる遺跡の謎を解き、攻略する物語。

煮えたぎる溶岩で満たされたマップでクワク・ヤクの隠された真実を解き明かして、友人の祖先が残した遺産を発見することが目的になります。

この作品ではマーキングが出来るようになり、仲間に居場所を教えることが出来るようになりました

さらにパートナーが死んでしまうとチェックポイントまで戻されてしまうので慎重な移動が重要になって緊張感を感じながら他sの死むことが出来ます。

Co-opプレイで他キャラとの共同プレイを楽しめて、新スキル「グレネーダー(擲弾兵)」新コスチューム「ブロッケン」新武器Umbrage 3-80が報酬として入手できます。

第二弾DLC「The Pillar」

DLC 第2 弾「THE PILLAR (御柱)ではマヤの終末の真実を見つけ出すため剥奪されし者のひとりクオリンカの話を受け、歴史の担い手の盾を使い世界を意のままにしようとしているアマルより先に手に入れることが目的となります。

吹き荒れる危険な嵐やトリニティとの戦闘を乗り越えて盾を求めるものすべてを試すための試練、フラカンの道を通り古代の宝を手に入れるため、新しいチャレンジトゥームを突破していくストーリーでした。

トリニティとの戦闘が主になっているのでバトルパートが好きな方の方が楽しめる内容になっていました。

今作では新コスチューム「シンチ・チカのバトルドレス」新武器「宣誓者の弓」新スキル「サウザンドアイズ」を手に入れることが出来ます。

第三弾DLC「THE NIGHTMARE」

DLC 第3 弾「THE NIGHTMARE(悪夢)」では、ウチュから自然界から得られる毒物「白の息吹」の話を聞く事になった。

兵士の数を増やさずに戦力を二倍にできると言われていて、そのレシピを手に入れるためには恐ろしい悪魔が待ち受ける恐怖の道を進む必要がある。

今まで戦ってきた敵や亡き友と対峙することになり、まさに悪夢と言える内容のおぞましい試練なんですが、個人的に現在プレイした中で一番好きなDLCでした。

猿神の谷で新しいチャレンジトゥーム「猿神の咆哮」をクリアすることで、新コスチューム「ケツァルコアトルの鱗」新武器「恐怖のグリップ」を手に入れることが出来ます。

第四弾DLC「THE PRICE OF SURVIVAL」

DLC第4弾「THE PRICE OF SURVIVAL(生存の代償)」ではアマルの暗号盤を解読し、記された場所に配置されたパイティティのエリート兵を倒していくストーリーです。

難易度の高い戦闘パートと自然が作り出した危険地帯を突破するチャレンジトゥームを乗り越える必要がある為、難易度は他の作品に比べて若干高いと感じたDLCになります。

今作では新コスチューム「狩人の装い」新武器「サイレントスティング」新スキル「ラプターアイ」を手に入れることが出来ます。

第五弾DLC「THE SERPENT’S HEART」

DLC第4弾「THE SERPENT’S HEART(ヘビの心臓)」ハカンから偵察に行ったアーロンが帰ってこない。調べに行ったララだがトリニティの暗号化されたメモを見つけるが、反乱は失敗に終わり仲間が捕らえられてしまった。仲間の命と引き換えに遺跡から神殺しを手に入れなくてはならなくなったララが今回も新しいチャレンジトゥームに挑む。

新しいチャレンジトゥームは水を使った新しい仕掛けが行く手を遮り、ピラニアだらけの川や噴出する炎が襲ってきます。

今作では新コスチューム「竜の鱗」新武器「サーペントラッシュ」新スキル「ディビニティバウンティ」を手に入れることが出来ます。

なお、2019年12月26日にDLCと過去に配信されたコスチューム・武器・スキルが1つになってデジタルオリジナルサウンドトラックも入った「シャドウ・オブ・トゥームレイダー ディフィニティブエディション」が発売されたので、一気に遊びつくしたい方はこちらをオススメします。

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